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NO.002
サステナブル住宅で地球にやさしい暮らし
世界では様々な問題に溢れています。
地球温暖化・海洋ごみ問題・食糧問題・エネルギー問題…
そんな中、近年では「サステナブルな○○」という言葉で地球規模の問題を解決する取り組みが増えてきました。
今回は《サステナブル住宅で地球にやさしい暮らし》をテーマに、地球にやさしい暮らし方についてご紹介いたします。
英語では“sustainable”と書き、和訳すると「持続可能な」という意味になります。
環境問題に関して「エコ」や「エシカル」と言った言葉に馴染みがありますが、「サステナブル」との違いは何でしょうか。
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〈「エコ」とは〉
エコロジー(英:ecology)の略で、「環境にやさしい」や「自然環境の保全」と言った意味で使用されることが多い。
〈「エシカル」とは〉
エシカル(英:ethical)は直訳すると「倫理的な」という意味で、「環境にやさしい」+「社会貢献」につながる活動のこと。
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共通点は「環境にやさしい」ですが、エシカルの考え方は人にフォーカスしており、人権保護や社会問題も意識するようになりました。
そして「サステナブル」は、地球上にいる自然・動物・人々が、あらゆる視点(地球環境・社会問題・経済活動など)からより良い環境を持続的に維持していくという意味が含まれています。
地球にやさしい暮らしをするんだ!と言っても、なにをしたらよいのでしょうか。
難しく考える必要はありません。普段から実践していることがサステナブルに繋がっていることがたくさんあります。
《マイバックを常に持ち歩く》
2020年の「レジ袋有料化」に伴い、マイバックを持ち歩くことが増えました。
レジ袋が原因で起こる環境への問題は以下の通りです。
・原料である石油の枯渇
・海洋汚染と動物の誤食による生態系の破壊
・ごみとして燃やした時の大気汚染や地球温暖化
レジ袋だけではなく、ペットボトルやコンビニなどお弁当容器も同様のことが言えるでしょう。
何度も使いまわすことができるマイボトルやお弁当箱の活用は、ごみを減らすことができます。
《食品ロスを減らす》
2022年日本では食べられるにも関わらず捨てられた食品が、520万トン以上ありました。
家庭から出た食品ロスはその約半分を占めます。
食品ロスが原因で起こる環境への問題は以下の通りです。
・焼却処理による大気汚染や地球温暖化
・埋め立て処理地の満杯
・食料格差
食品を「買いすぎず・適切な保管をし・残さず処理する」これが食品ロスを減らす第一歩になります。
《必要な分だけエネルギーをつかう》
きれいな水を飲むことも、暗くなったら電気がつくこともたくさんのエネルギーを使うことで実現しています。
エネルギーの無駄使いが原因で起こる環境への問題は以下の通りです。
・火力発電による大気汚染や地球温暖化
・資源の枯渇
・水質汚染
汚い水をきれいな水に戻すには、元の汚れた水の何千倍というきれいな水が必要です。
日本の電力発電の半分以上は火力発電ですが、有限の資源を使わなくてはなりません。
蛇口から飲めるほどのきれいな水が出ることも、暗くなったら電気がつくこともすべてたくさんのエネルギーがあるからこそできることです。
水の出し過ぎや汚れたものを直接流すこと、電気の使い過ぎはよりエネルギーを使用することになります。
まずは、必要な分だけエネルギーを使うことを目指しましょう。
《長時間をかけて物を使う》
ファストファッションやワンコイン商品などは、大量生産・大量消費・大量破棄の代表的な例です。
合成繊維やプラスチックなどの原料で大量の製品を作るため安く購入することができ、使わなくなったら捨てやすいのが特徴です。
また製造場所が、低賃金や過酷な労働環境で生産されている可能もあります。
大量生産・大量消費・大量破棄が原因で起こる環境への問題は以下の通りです。
・製造過程による大気汚染や地球温暖化
・廃棄物の増加
・貧困問題
自然(天然)素材でできたものは耐久性に優れており、修理をすればより長く使用することができ愛着を持てます。
またフェアトレードの製品を買うことで、その製品を作った労働者の生活を豊かにすることができます。
このように、普段の生活を少し変えることでサステナブルな暮らしに変わっていきます。
暮らす場所がサステナブルな暮らし合ったものであれば、より地球にやさしくなれそうな気がしませんか?
ここからは、「サステナブル住宅」について、ご紹介いたします。
サステナブル住宅とは、地球・地域・生活の視点から環境を考えた住宅のことを言います。
それでは、各視点から環境について見ていきましょう。
《地球の視点》
・二酸化炭素の排出量を減らす
・自然に還る素材を使用する
・再生可能エネルギーでつくったエネルギーを使用する
《地域の視点》
・ヒートアイランド現象の対策
・地域環境の影響への配慮
・景観への配慮
《生活の視点》
・犯罪や災害などから身を守る
・健康への配慮
・建物の耐久性や可変性
このようにサステナブル住宅は地球にやさしいだけではなく、そこに住む人とその周りに住む人、地域の文化や歴史のことまで考えた住宅になります。
日常生活でできるサステナブルな暮らし方は、サステナブル住宅を建てることにも応用できます。
case1 住宅を建てるときにZEHやLCCM住宅にする
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ZEH(ゼッチ、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略)とは、高断熱+高性能設備(省エネ)+自家発電(創エネ)によってつくったエネルギーが、年間で使うエネルギー量よりも上回り、エネルギー収支が0以下を目指した住宅のことを言います。
LCCM住宅(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス住宅の略)とは、建設→居住→解体(破棄)の期間に発生する二酸化炭素の排出量を減らし、再生可能エネルギーを利用することで、全体の二酸化炭素の排出量をマイナスにする住宅のことを言います。
ZEHとLCCM住宅は、エネルギーの無駄遣いを減らすことで二酸化炭素の排出量が減るため、エネルギー問題と地球温暖化の解決に貢献できます。
case2 太陽光発電や蓄電システムを導入する
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太陽光発電は太陽の光を用いて発電するため、火力発電と比べると温室効果ガス排出量はとても低いです。
火力発電では石油や石炭、天然ガスという有限の燃料を使用しますが、太陽光発電はそのような燃料はいりません。
また蓄電システムを導入することで、災害などが起きた時でも電力を使用することができます。
case3 パントリー・収納スペースをつくる
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多くの収納スペースがあるとたくさんのものを保管できるため、ストック買いをしがちになってしまいます。
食品を一つの場所に保管をすることで、期限が近いものに気付いたりストックが重複したりすることが減るでしょう。
洋服も同様、ウォークインクローゼットに洋服をまとめることで、着なくなったものはフリマアプリや身近な人に譲ったり、普段から着る洋服・特別な時に着る服を日常生活で管理することで長く使用できます。
このようにものをまとめて保管することで、現状で使用していないもの・足りないものを把握し、食品ロスやごみを減らすことに貢献できるでしょう。
case4 自然素材の材料を使用する
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自然素材の材料で家を建てることは、地球にも人にもやさしくなれます。
無垢材や漆喰などは、寺社仏閣の建物でも使用されており、耐久性抜群です。
自然素材は有害物質を発しないため、暮らしている間は人の健康に、住宅を解体してからは地球の環境に影響を与えません。
また日本の国土の3分の2は森林です。
住む土地の風土に最適な質になっている木材を使うことで、その地域で住みやすい住環境が整います。
海外から木材を輸入すると安いですが、輸送時に二酸化炭素の排出などにより地球の環境を汚してしまうため、サステナブルの実現という観点では国内産の材料を取り入れた方がよいかと思います。
case5 ライフステージを考慮した間取り
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子どもがいるご家庭では、たくさん部屋が必要かと思うかもしれません。
また、今は夫婦だけのご家庭も今後ご両親との同居や子どもが増えるかもしれません。
そんなときに部屋数が多かったり、少なかったりするとその分フルリフォームや建て替えが増えてしまいます。
工事を行うことでごみは増えますし、騒音問題なども発生します。
大きい部屋に壁になるような家具を使用したり、可動式の仕切りを使用してライフステージが変わっても暮らし続けられる住宅を建てるのも良いでしょう。
地球環境を考えるだけではなく、そこに住む人が過ごしやすく、周りに住む人が過ごしやすい。
そんな住宅を建てることで、サステナブルな日常生活を送ることができます。
新築を考えている方やリフォームを考えている方は、少しでもサステナブルを取り入れるのはいかがでしょうか。
CASA MAGAZINE
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