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NO.017
建物の基礎知識 インテリア編
新築・建替え時のインテリア計画
家づくりと同様にインテリアも計画性をもって対処したほうがより満足のいく住まいとなります。
インテリアは使い勝手や機能性などに加え、デザイン性が求められます。
さらに、家族のライフスタイルの変化を考えた選択も重要となってきます。
今回は、Stepごとにインテリアの基礎をお伝えします。
家族の成長に合った家具を当初より買い揃えておきましょう。
後々収納家具などを追加し、統一性のないインテリアになる問題を解消します。
一般に家庭のライフスタイルは6年で大きく変化すると言われています。
子供が小学校に入るまでに6年、中学生になるのに6年、大学を経て社会人になるのに6年という流れです。
この節目に買いかえるのではお金も労力も、そしてインテリアにも無理が生じてきます。
したがって子供の成長に対応し、永く使える家具を選ぶことが大切です。
たとえば、当初、兄弟で一部屋だったのを中学生になって分割して使うことがあります。
この場合、壁を設けるよりも収納家具で部屋の中央を分断するほうが、使いやすいでしょう。
こうした計画も新築当初から考えておくと、余計な出費やアンバランスなインテリアにならずに済むのではないでしょうか。
家具を選ぶ前にしておきたいことは、部屋の間取り図(新築の場合、建築会社が建築主に提出する)に家具を描き入れてみることです。
配置図を作成すると必要なサイズの家具がわかるようになります。
部屋の広さや、部屋と家具のバランス、目線などの方向も理解できるようになります。
プロはスケールを使いますが、素人の方はドアや押入れの幅(80cmが多い)を目安にして大まかに描いてみると良いでしょう。
配置プランが完成したら、家具ショップに持参し店員と相談しながら撰んでいくと理想のものが得られるでしょう。

では、実際に家具を選ぶとき参考となる基準を考えてみましょう。
オーソドックスな方法として、部屋のドアや床材などの素材や色に合わせて選ぶということがあります。
たとえば茶系の床材の場合、それに合わせて同系色の家具とすれば、空間の統一感を図ることができます。
基準となるドアや床が濃い色のときは、少し明るめの家具を選ぶと部屋が暗くならず、バランスを保つことができます。
手持ちの家具に新しい家具を追加する場合、素材と色、デザインが近いものを選ぶようにしましょう。
表面が塗装してあるものは、その塗装と同じ仕様のものを選び統一をもたせます。
一方、これとは逆の方法ですが、手持ち家具とは素材も色も全く違うタイプの家具を選びコントラストのある空間をつくることも可能です。
その場合、他のものと共通性をもたせる必要はあります。
カーテンやソファーの色と合わせるといった工夫で、センスのいいインテリアが誕生します。
できれば、一つの部屋で使う色は3色程度に抑えておいたほうが良いようです。
新築の場合、配線計画が早い段階で決まりますので、照明も早めに決定しておきましょう。
つまり、ここまでのStepは住宅のプランに平行して行い、少なくとも工事が始まる数週間前までに終了しておきたいところです。
照明は家具の配置や大きさによって、どこをどのように照らすかが決まり、それに基づいて電源、配線、スイッチなどの位置が決定します。
Step2の配置プランに記入して、店員のアドバイスを聞きながら進めていくと良いでしょう。
照明は実際に自分の目で見て、光の雰囲気を確認しておくことをお薦めします。
カーテンやレースなど窓辺のインテリアは室内のイメージを左右する大きな要素となります。
家具に合わせてカーテンを選ぶ、あるいはその逆といった配慮が必要でしょう。
ポイントは色の組合せで、たとえばフォーマルな濃い色の家具に合わせるなら、落ち着いた感じのカーテン、ラグ、クロスなどを組合せると全体に統一のとれた室内となります。
またソファは無地のものを選び、ファブリックでイメージを変えて楽しむといったこともできます。
壁側や部屋のコーナーなどに、椅子やカップボードを置いて「見せるコーナー」をつくってみてはいかがでしょうか。
家族の記念のフォトスタンド、絵画、ランプ、アートフラワーなどを飾って、見てほっとするようなコーナーを自分なりにつくってみましょう。
欧米では、こうした些細なコーナーがごく自然に設置されています。
空間の雰囲気がとてもおしゃれになることを知っているからではないでしょうか。
ライフスタイルや趣味によって、暮らしやすいインテリアはさまざまです。
今回でインテリアの基礎知識をおさえたら、あとは自由に今後の生活をイメージしながら楽しく決めてください。
あなたにとって、一番暮らし心地のいい住まい(暮らし)をつくりましょう!
CASA MAGAZINE
幸せで楽しい日常を求める人のための
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